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    • 2017.12.04 Monday
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    土浦駅上りホーム/駅そば

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       別に駅そばレポートをしようという気もないのだけど、結果的に最近そんなようなことになっている。

       輪行途中。
       常磐線上り普通列車土浦行きを降りた駅のホーム。反対側には上野ゆきの接続列車がすでに待っていたが、発車までは10分少々。
       実はこの日、土浦到着時点でそばを食べられないだろうかと、階段を上がって改札近辺まで行ってみようかと思っていた。そうしたらまるで察したかのように列車を降りたホームの目の前にそば屋が。
       渡りに船。地獄に仏。

       早速自転車を置き立ち寄った。
       しょうゆ濃い目の昔風駅そば。うれしい。

       かくして5分ほどで食べ終え、無事発車待ちの列車に乗車した。



       ちなみに下りホーム上にも同じ店があった。なんだかすごい。


      秋の終わりのつくば路/筑波山、石岡 (2012-11-25)

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         寒くなってきたからなかなか朝の早い時間から行動できない。
         とはいえ極度の寒がりの僕が、ノースリーブアンダーの上に蓄熱長そでアンダー、その上に長そでジャージを着てウィンドブレーカーはポケットのまま。シューズカバーもまだ付けていないから、まだまだ真冬モードではないと言える。
         アプローチに使った江戸川サイクリングロードで何人ものサイクリストとすれ違った。みなさんトレーニングをしているのだろう寡黙かつ真剣に走る。えらいなあ。

         今日はその江戸川、宝珠花橋からスタート。


        本日のルート(GPS)


         河川敷ではドッグランのコンテストをやっているようだった。
         対岸ではひっきりなしにセスナがグライダーを引っ張りあげていた。
         この北東向きの方角に走っていくとどうやら追い風らしい。ラッキー。


        左手奥にうっすら見える筑波山をまずは目指す


         さて今日のコースは茨城県を東に横断していくために、川を越えるのがポイントになる。
         利根川、鬼怒川、小貝川、どの橋で越えるかによってルートが決まる。
         まずはそのうちの利根川。かつての関宿町を横断するように走り、下総利根大橋を越える。


        山坂道から比べたらぜんぜん楽なはずなのに……
        この坂を見るとうんざりする



        自転車(軽車両)は20円
        貯金箱のような入れものに投入、当然おつりは出ない
        料金箱を通るためには歩道を走っていく必要がある


         今日はナビにちょっとした小道も仕込んでみた。
         どちらかというと大型車をできるだけ避けられればと国道や大きな県道をはずすようにルートを組んだだけではあるけれど、こういったルートを試せるのもナビならでは。まあ日曜日なので大型車は少なくはあるのだけれど。
         このあたりは国道も大きな県道も片側1車線が多く、路肩もあまり確保されていない。バイパスもあまり作られないから昔ながらの狭い道に車が集まってくる。

         とはいえ、引いてきた道が思いのほかの里道で驚いた。さすがにナビ画面でも追跡しきれずに何度か間違えた。


        こんな道を走って……



        真新しいアグリロードで鬼怒川を渡り……



        そしてアグリロードを離れまた里道へ


         僕が好きな関東鉄道。非電化ゆえの架線のない線路とそれが溶け込む風景。沿線を走るのも好きだし、渡るときもできるだけ立体交差では越えずに踏切で渡りたい。列車が来なくとも。


        少しずつ近づく筑波山
        少し待つが列車は来ず



         小貝川を渡るとつくば市。
         道路が徐々に混み始め、次第に渋滞になった。特別このあたりの交通事情に詳しいわけでもないので日常的に混んでいるのか何かがあって混んでいるのかわからなかったが、進んでいくにしたがって事情がわかった。
         つくばマラソン。

         おかげで僕も引いてきたルートを変えざるを得なくなった。
         周辺道路はどうやらどこも混んでいて、できるだけ車の集まる道を避けようとナビを見ながら小道に入った。
         そのうちずいぶんと引いてきたコースからはずれてしまい、地図を確認するためにコンビニで休憩した。


        コンビニにも貼ってあったコース規制図



        そしてどこでどう間違えたのか……


         マラソンコースを理解して走っていたわけではないのだけど、どこでどう入り込んでしまったのか、なぜかマラソン周回コースの内側に出てしまった。そんなこと一度コースの内側に入り込まない限り入ることができないはずなのに、これは大変なことになってしまった。選手の列は絶え間なく続き、まさに行列。しばらくのあいだあきらめてコース内側になる歩道をひたすら進んだのだけど、最終的に横切らざるを得ないことになった。それはそうだ。コースの外側に出ない限り筑波山にはいけない。

         かくしてオフィシャルのひとり、権限もありそうな恰幅のいいおじさんに横切りたい旨を伝え、タイミングをみて横切らせてもらった。すごい人出だ。マラソンの盛り上がりというのもすごいなと実感した。

         引いてきたルートとは違うけれど、なんとなくかつてサイクリングした記憶があったルートをたどり、北条の町に入った。


        北条の町はいつも懐かしさを感じる


         北条の町から分け入り、筑波山に向かった。今日越えるのは不動峠。
         色づいた筑波山が目の前に迫ってきた。





        いざ不動峠へ


         坂道訓練のメッカでもあるここは何人ものサイクリストとすれ違った。
         そして紅葉もいい時期である筑波山、僕はこの細い道を車で走ろうとは思わないが、何台もの県外ナンバーの車が行き過ぎた。
         この道を登っているとちょうど朝日峠側が見える。色づく山が間近に迫ると同時に、関東平野が眼下でみるみる小さくなっていった。

         峠とは言っても鞍部は深くえぐれた切り通しで、さらに上の高いところを表筑波スカイラインが橋で越えている。そんな場所なので、展望台があるわけでも眺望が利くわけでもない。
         僕はそのまま石岡へ向かう下り坂へ入った。
         ウィンドブレーカーを出して着ようか迷ったけれど、登りでちょうどからだも熱くなっていたのでそのまま止まることなく下りに向かった。石岡側からこの不動峠を目指して登ってくる人も結構いた。

         峠道を下り、かつての千代田町を抜けて石岡へ向かう。下り終わったらそれで終わりではなく、千代田町は小高い丘陵部が幾重にも続く場所だった。上りと下りを繰り返す丘には栗園が多かった。栗だけじゃなく果樹栽培が盛んなようで、かつて栗拾いをしに来たことがあったが、同じ場所でぶどう狩りも一緒に楽しんだ記憶がある。時期が早ければ確かなし狩りもできたようだった。もっともなしと栗は時期がうまく合わないのかもしれないけれど。

         常磐自動車道をくぐるとやっと道は平坦に続いていくようになった。恋瀬川を越えれば石岡の中心街ももうそれほど遠くないはずだ。


        不動峠を石岡側に下りると、深い山あいにでも来てしまったような錯覚



        千代田町の丘陵は栗園が多かった



        恋瀬川 これを渡ると石岡の中心街


         程なくして街並みに昭和の雰囲気すら残す石岡の中心街に入った。もっとも発展の中心は国道6号沿いに持っていかれ、大型の郊外店舗や飲食店、ショッピングセンターなどはそっちにあるのだろうけど。
         駅は近く、街並みを散策する間もなく、すぐさま駅に到着。
         実はおなかがすいていて、「牛丼でも食べたいなあ」などと考えながら走っていたのだけれど、実際そういった店はなかった。そういうものはおそらく駅の向こう側、東側を貫く国道6号沿いにあるのだろう。
         輪行のパッキングをして、列車まで時間があまりなかったので駅のなかにあるニューデイズでおにぎりをふたつ買い、ホームのベンチで食べることにした。


        昭和ムードを色濃く残す石岡の中心街へ



        そしていよいよ石岡駅に到着


         列車が来るまでの4分のあいだにおにぎり2つを食べた。

         やってきた列車は土浦行き。
         土浦で上野方面に15分の待ち合わせ。
         土浦駅に着くと向かいのホームですでに待っている上野ゆき。そのホームにはなんとスタンドそばがあった。
         おにぎりふたつを食べたばかりだというのに、自転車に乗るとどうしてこういう妙な食欲に駆られるのだろう。
         僕にとって、ホーム上のスタンドそばというのもいけなかったかもしれない。
         無事かき揚げそばを平らげ、そして上野ゆきの列車に乗り込んだ。


        ローカル駅めぐり旅

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           晩秋だ。
           日は短い。朝はなかなか明るくならないし、夕方日が傾くのが早くて早々に肌寒くなる。
           自転車をごそごそと引っ張り出して走り始めるのがもう昼近く。肌寒い日でもこの時間であれば日のあたっている場所は暖かい。

           東武伊勢崎線沿いに走っていた。
           鷲宮神社にでも行こうかと思ったが、走っていて気分が変わった。
           輪行でよく乗る線ではあるけれど、駅に降り立つことは少ない。まして目的や乗換えのない限り降りない駅というのは常に素通りだ。
           そんな駅に二、三立ち寄ってみよう。


          らき・すたの街、鷲宮


           あまりいい道を知らないこのあたり、ナビを頼りに国道125号や線路からつかず離れずで走った。


          まずは南羽生駅
          早くも雰囲気いい感じ


           伊勢崎線、東武動物公園から先、せいぜい和戸を除いて、鷲宮、花崎あたりまでは新興住宅地にありそうな駅でさほど目新しさを感じないのだけど、一変していい感じ。幸先よし。

           羽生の駅は立ち寄ったこともあるのでパス。先に向かう。


          国道122号、昭和橋


           羽生を過ぎると利根川を越えて群馬県に入る。利根川は橋が少なくていけない。今日は東武伊勢崎線にも最も近い国道122号で利根川を越える。
           昭和橋。ずいぶん最近まで老朽化した橋を使い続けていたけれど、最近になって新しい橋にかけ変わった。
           最終的には上り線の専用橋になるのだろうか、並行するもう一本の橋を工事している様子。
           そのせいなのか、歩道は上り線側にしかない。
           ここの橋の、路肩なしの車道を走るのはかなりの勇気が必要。


          さすが流域面積日本一の利根川 見えるトラス橋は東武伊勢崎線


           昭和橋を下ったら早々に国道122号とはお別れする。
           東武伊勢崎線へ再度近づくように、東へ東へと進路を取る。


          利根川を越えて最初の駅 川俣


           線路に近い道を手繰るように進む。今までこのあたり、羽生、館林といったところは国道、県道でしか走ったことがないからとても新鮮。
           線路端に使われているのかいないのか古い倉庫。そこはまるで昭和をイメージして作った鉄道模型のよう。


          線路沿いの倉庫群がいい雰囲気


           踏切を越えて線路の反対側に出たりしながら、次の駅、茂林寺前に到着。


          茂林寺前駅 分福茶釜のたぬきがいる


          ローカル駅の駅前はやっぱり商店があるべきだよな
          (個人的思い込み)


           今日はこんなところか。


          駅に程近い、茂林寺
          分福茶釜のお寺


           このあと佐野まで走った。
           せっかく佐野に行ったのに、コンビニでカップラーメンを食べてしまった。
           食べながら、「あっ、ここは佐野だ」と気づく……。


          TIGORAのサイクルウェア

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             すっかり冷たい雨。
             どうしたって家でじっとしているだけになってしまうので、ショッピングセンターに出かける。

             アルペン系のスポーツデポ。
             TIGORAブランドでサイクルウェアを展開してる。半そでのウェアが2,790円というのを見たとき驚いた。
             そのスポーツデポにおもむいてみたら、冬用ウェアが展開されていた。


            TIGORAの冬用ウェア


             並んでいるのは長そでウェアとロングタイツ。
             いずれも東レの発熱保温素材を使っていて、上は3バックポケット、タイツは立体裁断パッドつき。
             ウェアは4,990円でタイツは5,990円。安いなあ。

             と、そんなことを思いながら生地を触っていたら冬サイクリングができるフルラインナップをしていることに気づいた。


            冬サイクリングの商品群


             やるなあ。
             しかし並んでいる商品群を見るとMサイズからしかない。
             僕の身長(165cm)に対応するのはどうやらSサイズ。
             店頭在庫をそろえていないだけかと思ったけれど、どうやら商品構成がM以上みたい???

             なんでなんだ……。がっかり。


            激坂、空腹、温泉/小来川・滝ヶ原峠・日光 (2011-11-18)

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               久しぶりの東武線快速に乗った。
               春日部で6時台から毎時45分から50分くらいに9時台まで。1時間おきに出る。
               人気は6時台の快速。おそらく8時半に日光に着けるから。ことにこの時期は東武日光行きの車両が混んでいる。
               きょう僕が乗ったのは8時台の快速。僕は東武日光まで行く必要がないから新藤原行きの車両に乗った。座ることこそできなかったものの、8時台だからかそれとも新藤原行きだからか、それほど混んでいるというほどの印象でもなかった。

               僕が降りたのは新栃木駅。9時半を少し回っていたので日も昇り暖かみがあった。
               自転車を組みながらナビを取り付け、きょうのコースを確認した。きょうはここ新栃木から鹿沼、板荷と東武日光線に沿って走り、小来川から滝ヶ原峠を越えて日光清滝に抜ける考えだ。昨晩、北西からの強い風という天気予報を見ていささか怖気づいたのだけど、今朝のウェザーニュースは南よりの風、YAHOO天気は同じ北西風ながらも風速1mとまったく違う予報を出した。いずれにせよ南からの風なら追い風になるし1mの向かい風なら気にするほどでもないだろうとこの計画を選んだ。


              朝の新栃木駅前


               きょうはアンダーシャツの上に長そでの蓄熱シャツ、その上に半そでサイクルウェア、さらにウィンドブレーカーという服装だったが、そのまま新栃木駅前を出発して10分もすると暑くなりはじめた。道端に立ち止まってウィンドブレーカーを脱いだ。

               1時間ほど走って鹿沼を通過した。
               今朝は食パン一枚をかじってきた。僕は朝いつもそうだ。パンがいい。それでも何枚も食べられないから一枚。ふだんの朝ならヨーグルトなんかあれば食べるけれど、きょうはパン一枚だけだった。
               だから小腹がすいたような気がした。コンビニに入らなくちゃ、と思いながら走っていた。
               ただ、どことなく先を急ぐ気持ちが内面にあって──実はもう30分早い列車で来ようと思っていたのだ──目に付くコンビニをずっとスキップして走り続けてしまった。
               そういえば新栃木を出るときにトイレにも行っていない。
               新鹿沼駅前を通過。
               この時点でまずいな、と思う。そうしょっちゅう走っている道ではないけれど、確かこの先コンビニがなかったんじゃなかろうかと思い出した。以前も同じようなことがあって、それでももう少し先へ、もう少しと進むうちに何も手に入れることができなくなってしまったのだ。
               まさにデジャヴだった。まずい。でも一度来た道を戻ったり(しかも街中の信号の多い道だ)、わざわざそのために横道にそれたりするのは嫌だ。
               僕が進む道は新鹿沼駅前では三つの国道が多重戸籍になっているけれど、宇都宮へ、今市へ、日光へと国道たちはそれていき、まっすぐひたすら道なりに進んでいる僕の道は県道になってしまう。
               しばらくこのあたりには来ていなかったから、県道とはいえ道沿いに新たにコンビニがオープンしているかもしれない。若干の期待をもって走った。
               ──そんなことはなかった。

               道が県道になったとたん、周囲は自然に包まれ、小高い山々と田畑に囲まれる。
               僕はこの鹿沼から板荷そして小来川へと向かう道の風景が好きだ。何度も来るほどでもないけれど、来れば来たで心落ち着く風景。
               板荷を過ぎてここまで併走してきた東武日光線は今市に向かうため東へと進路を取り、県道は小来川へ向かうために西へと進路を取る。
               道幅も狭くなりセンターラインもなくなった。


              小来川に向かう県道
              周囲の木々はすっかりいろいろな色に染まっていた


              黒川の渓流は紅葉まっさかり


               何も空腹を満たせないまま小来川までたどり着いた。
               かつてはひとつの村で、となりの日光町とくっつくことで日光市を作った小来川は古き小さな集落だ。町の中心に黒川神社があり、四方に道が伸びる。
               決して大きな町ではない。当然、コンビニなどない。

               滝ヶ原へ向かう県道277号を進んだ。
               ふれあいの郷という施設がありトイレに立ち寄った。テントのなかで人々がそばを食べていた。何だろうイベントか何かだろうかと思い、スタッフと思しき人に聞いてみた。ウォーキングイベントをやっていて、その参加者に振舞われるそばだという。イベントにはまったく関係のない僕は当然そばを食べることもできない。
               ──まあいいや、口に入れるのはもう日光のセーブオンかセブンイレブンだな。
               気持ちはもうあきらめていた。まだ滝ヶ原に上ってもいないのにだ。

               小来川の交差点で「清滝方面は道幅が狭いため、観光バスの通行はご遠慮ください」のような注意看板を見た。
               ふれあいの郷を過ぎるとなるほど道幅が狭くなった。その狭くなるもなかなか尋常じゃなくて、やがて車同士のすれ違いも困難になった。郵便の車も宅急便の車も大変そうだ。とても県道とは思えない道路は徐々に勾配が厳しくなっていく。


              ふれあいの郷 小来川


              車のすれ違いも困難な道路


               人家もなくなるとその勾配は厳しさをどんどん増した。おそらく。僕の自転車はいよいよ進まないほどのスピードになったからだ。針葉樹林のなかを進む道で見た目からじゃ斜度が伝わらない。でも「滝ヶ原峠の勾配は厳しい」という多数のインプットと、僕の4キロ5キロをうろうろするようなスピードメーターの表示がたぶんそうなんだろうと思わせた。もう押して歩いたって変わらない……。

               つづら折で登る箇所もある。いわゆるZ坂。
               つづら折であれば斜度はいくばくかでも緩くなることが多いけれど、ここの場合ちっとも緩くならない。Z坂のひとつひとつの標高差も驚くほど(うんざりするほど)だし、コーナー部の落差もすごい。カーブ半径も小さいから確かにこんなところに観光バスが入ってきたらハンドルは切れないわホイールベースはこするわになるんだろう。もっともそれ以前に幅員狭小部で通り抜けて来られないだろうけど。

               峠の空気は冷たかった。
               こんなに寒いのに驚くほど汗をかいていた。
               何も峠を示すもののない三叉路。


              滝ヶ原峠


              通行止めの林道河原小屋三の宿線


               三叉路のうちのひとつは今僕が上がってきた小来川からの道、もうひとつはこれから向かう日光清滝への道。残るひとつは前日光基幹林道の河原小屋三の宿線。
               河原小屋三の宿林道とも呼ばれるこの道、本当はこの道から滝ヶ原峠へアプローチしたかった。しかし残念ながら現在通行止め。いつだかの台風により崩落が発生しているらしい。
               かつて前日光基幹林道のひとつ「牛の沢出原線」を散策しているときにやはり通行止めで、そのときバリケード突破して走ってしまったことを思い出せば、同様に行ってしまう気持ちはあるのだけど、この河原小屋三の宿線は距離も長く、仮に越えられなければ日光清滝へ抜けるすべを失ってしまう。またおそらくゲート封鎖されていると思われる大芦渓谷は今ごろ紅葉最盛期の最後で、たくさんの人がいるに違いない。そんななかをバリ突破するのも気が引けた。アプローチのルートも異なることからきょうは最初からあきらめていたのだ。
               いつかはこのルートを走りたい。

               息もなかなか落ち着かないなか、汗はすっかり冷え始めたのでウィンドブレーカーを着込んだ。空腹だからか体が重くて仕方ないので、何もないこの峠に長居しているよりは下りてしまったほうがいい。出発することにした。日光側からひとりおじさんが歩いてきた。こんにちはと声をかけた。

               一気に上った峠は一気に下る。道幅狭く急でヘアピンカーブの続く道はブレーキを握りっぱなしだった。針葉樹の枯れ枝がそこかしこに落ちているので乗り上げてしまわないよう気をつけて下った。
               下りは寒かった。ウィンドブレーカーでは到底太刀打ちできないほど体が冷えた。震えるというより体が硬直する感じ。ブレーキ操作だけは誤らないよう、風に体の熱が奪われないよう、ゆっくり下った。
               下っているうちにきょうの目的地、やしおの湯に着いた。ここでもう清滝なのか、と思うほどすぐに着いたように感じた。
               それはともかく、結局コンビにより先に温泉についてしまった。


              日光連山と日光市街を望む


              日帰り入浴施設、やしおの湯


               着いて自転車を置いていると急に体が震えだした。やっぱり寒かったみたいだ。
               温泉に入り温まるが、冷えた体がなかなか戻る気がしない。とはいってもあまり長く入ってしまうとのぼせて倒れてしまうので、ほどほどに温まった時点で上がることにした。それでも立ち上がったときふらっとよろけて、つかまりながら出た。いつもは涼しいと感じる脱衣所にある扇風機が寒く感じた。

               食べていないからかもしれない。
               やしおの湯のなかにも食事を取るスペースがあったのだけどなぜだかメニューに食指が動かず、コンビニに行こうと考えた。靴を履き外へ出ようとすると玄関前に観光バスが着き、大声の中高年ハイカーがたくさん入り込んできた。

               国道に戻れば下り基調だ。確か国道右側にセーブオンとセブンイレブンがあったはず。そこまでそれほど時間はかからない。
               そう思って走り始めた。なのに国道に出るまでの上り坂が上れない。力が入らない。何も食べずにただただ走り、温泉にも入り、とことん空腹状態にさせた結果がこれか。短い上りも平地もまったく進めず歯がゆいばかり。
               下りではもうペダルを回す気力もなかった。こんなにコンビニまで遠かったっけか?──コンビニが2軒並んであるのは覚えている。それがなかなか現れない。コンビニの記憶はいずれも東武日光駅から──つまり下から上がってきたときのものであって、逆方向の距離感はない。渋滞する車の列をすり抜けながらやっと、コンビニにたどり着いた。


              何時間も空腹に堪えながらやっとありついた昼食


              今日のゴール、東武日光駅


               日光市街は車の渋滞からもわかったがものすごい人出だった。
               その賑わいはそのまま東武日光駅まで続いていた。特急券を持って特急を待つ人、特急券が取れずに快速を待つ人、そんな人たちで改札から待合室までごった返していた。僕は駅近くのコンビニに立ち寄って買ったパンとコーヒーを片手に、早めに入線した列車に乗った。
               発車するころになると通路にも立ち客が出るほど。満員の区間快速列車は日光をあとにした。


              本日のルート(GPS)

              そろそろ高いところは終わりなので……

              0
                 どうも他人(ひと)よりも寒さに弱い僕だ。
                 だからそろそろ標高の高いところや極端に北のほうは締めくくりの方向で。

                 きょうは外を眺めてみればざあっと雨が降ったりしとしと降り続いたり。あす日曜日本当にやむのだろうかと疑念は浮かべつつも天気予報は信じることにした。

                 そんななかでひとつ思い浮かんだのが滝ヶ原峠。
                 滝ヶ原峠に行こうというよりは「やしおの湯」にでも入ろうかな、の考え。
                 やしおの湯は、日光・清滝に向かう途中にある日帰り入浴施設。滝ヶ原峠は小来川から清滝に向かう、日光市内の山越え。
                 日光は東武沿線という地の利から行くことが多い。日光発のサイクリング、日光着のサイクリング。いろは坂、霧降高原、細尾峠、日光杉並木、県道14号。僕が日光に出入りするルートで唯一経由したことがないのが滝ヶ原峠。
                 ぱっと頭で作ったルートは鹿沼から小来川に入り、滝ヶ原越えで下りたところにあるやしおの湯に入り、そのまま東武日光駅に出て輪行。

                 もうひとつ思い浮かんだのが奥武蔵グリーンライン。
                 今年になって一度も行っていないなぁ。
                 大野峠までは行ったことがあるのだけど、県民の森を越えて秩父へ下りたことがない。だから地図を見ながら秩父へ降りるルートを引いてみていたのだけれど、周辺を見ているうちに「寄居駅のホームにある駅そば」に興味が湧いた。
                 以前、それを目的に寄居駅に向かうサイクリングをしたとき、あろうことかたまたまの臨時休業で食べ損ねてしまった。それを思い出したのだ。
                 かつて同じルートを経由したことはあるけれど、大野峠から白石峠へ下り、さらに定峰峠へ下りて東秩父の落合橋へ、そこから寄居へ向かおう。スタートは高麗川駅かな。ゴールはもちろん寄居駅。

                 天気予報を見た。
                 あすは北西の強めの風が吹くって……。
                 考えたコースはいずれも方角が北西方向。がっくりくるなぁ。

                 予備で筑波山に行くコースも考えた。しかしながら何の目的もなし。

                 あすの朝もう一度天気予報をみよう。


                輪行可能夜行バス

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                   高速バス、夜行バスで輪行ができるのは数少ないが、しっかりと「輪行」を謳っているバスを見つけた。


                  MK観光バス


                   輪行は別料金の有料だけど、まぁ増えただけでも画期的というか。

                   しかし老舗のアップオンは輪行に関するページが充実しているなぁ。


                  アップオン


                   ただコクーン使いの僕はアップオンはダメみたいだ(見事に写真入りで「×」印がつけられている)。


                  置いていただけの自転車がパンクしているのはへこむ

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                     食事も終えたし夜散歩にでも出かけようかと自転車を持ち上げるとすぐ、パンクしていることに気づいた。
                     少なくともこの前乗ったときはまったくその予兆もなかったし、いつ何をきっかけにパンクしたんだろう。
                     それにしてもパンクというのはひどく落ち込むものだ。

                     落ち込むとやる気すらおきなくなって放置しそうになるが、気持ちを入れ替えてパンク修理することにした。

                     穴を探す。
                     手探りや音をたよりに探していくが見つからない。どうしても見つけられないので洗面所に水を張った。

                     かくして穴が見つかった。


                    こりゃだめだ……


                     パッチ当て修理をきっちりやろう、と心を入れ替えて意気込んでいたのに、これじゃあだめだ。バルブの付け根から空気漏れしている。ここじゃパッチが当てられない……。

                     このチューブをあきらめて別のチューブに交換した。
                     まだそれほど距離走っていないから伸びもよれもまったくなかった。なんでバルブの根元切れちゃったかなぁ。もったいなかった。

                     さてパンク修理をして試し乗りしておこうかと外へ出た。
                     もう時間も遅くなってしまったからちょっとひと回りで帰ろうかと思ったけれど、乗り始めてしまえばいつもの夜散歩コースへむかっていた。
                     走り慣れたいつものコースだから普段から何が違うということもないのだけど、今日は走っていて明らかに雰囲気が違う。何が違うのだろう……。

                     しばらく走って気づいた。
                     なんだか真っ暗なのだ。

                     夜だから真っ暗なのは当たり前だけど、それでもぼんやりと浮かび上がる道であったり風景であった利がある。それがない。
                     帰ってから月齢を調べてみたら新月だった。

                     月がないだけでこれほどまでに真っ暗なのだ。
                     ほんの薄っぺらい三日月でもあるとないとでは大違いなことがわかった。
                     新月はほかのどんな月齢とも異なり、あたりを真っ暗にしてしまう。

                     強く音を立てて吹く西風と、新月が妙な重苦しい雰囲気を作り出していた。
                     重苦しい暗さの中を走るのは、あまりにも普段と違う印象で少し嫌だった。
                     それでも結果的にはいつものお散歩コースをひとまわりして帰ってきた。


                    大月駅の駅そば

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                       中央線で輪行するたびに気になっていたのが、大月駅のホームにある駅そばだった。
                       土曜日のサイクリング、大月駅からのスタート。大月駅で降りると改札に向かわずにそば屋へ向かった。

                       結論的にいえばよくある平均的なスタンドそば。昔からやってるような駅そばだとつゆがしょうゆで真っ黒な心躍るものが出てくるけれど、お店が新しいのか飲食系の経営なのか、あじさいとか富士そばのような薄いしょうゆ色のつゆ。

                       それでも僕にしてみりゃこういう輪行途中で駅そばにめぐりあえるのはありがたいことで、ことに地方では駅そばの閉店が続いていたりもするわけで、店が続いているだけでもありがたい。


                      自転車を表に置いて……


                      店内へ


                       食事を終えて店を出るとちょうど下りの特急あずさが到着した。
                       たくさんの人が降りてきた。富士急行へ向かう人、改札へ向かう人。
                       僕もその波にまぎれて、改札口へ向かった。


                      紅葉と紅しょうが/河口湖、富士宮 (2012-11-10)

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                         朝の武蔵野線。
                         座っていたら足元からゆっくり出てくる暖かい空気でうつらうつらしてしまった。気づいたら乗り換えの西国分寺手前、周囲がおびただしい数のハイカーで埋め尽くされていたのでびっくりした。ああ、みんな西国分寺で降りて中央線に乗るんだろうな、下手すれば高尾から先の列車まで一緒なのか、などと思っていたら実際そうだった。

                         中央線に乗った。普通列車115系は扉を半自動扱いせず、全駅しっかり開けて進んだ。ひと駅ひと駅ドアが開くたびに空気が冷たく感じられていった。長そでアンダーに半そでジャージ、ウィンドブレーカーのスタイルでは寒かったか、と不安になった。
                         朝8時半、大月駅に降りた。


                        降り立った大月駅前


                         今日はここ大月から富士吉田、河口湖といった一等観光地を経て、樹海のあいだを抜けて静岡へ、富士宮から田子の浦の海まで走ろうという目算だ。
                         まずは昇り始めた日のもとで自転車を組んだ。輪行は他に数人いた。ひとつの駅に数人見かけることは少なくなくなったけど、ハイカーに比べりゃ圧倒的に少ない。大月下車の輪行組は自分の自転車が組み上がるとそれぞれの目的地へと散っていった。僕も出発する。

                         南へ。富士吉田へと向かう。
                         鉄道で言うと富士急行、道路で言うと国道139号が大月と富士吉田を結ぶ道になる。自転車は定石であれば国道139号を使うことになるのだけれど、今日はできる限りそれを避けようと思った。国道139号は大月と富士吉田を結ぶ、裏を返せばここしかない幹線道路だ。ありとあらゆる車が利用するうえ、渋滞もいろいろな場所で頻発する。片側一車線で路肩がほとんど用意されていない道路は、車に抜かされるたびに気を使わなきゃならない。途切れない対向車で自転車を抜かすことができずにイライラを募らせている大型車などを後ろに背負ったときに、気にもせずマイペースで走り続ける鉄の心臓は持ちあわせていない。

                         大月から桂川に沿って進んだ。今日はナビを持ってきたので家で仕込んできた道も追いかけられるし、より走りやすそうな道があれば地図を見ながら選択もできる。
                         どのくらいの大きさの道が果たして続くのかわからなかったので、仕込んできた道は都留あたりからは国道139号に入れてしまった。しかし実際に走ってみると、リニア実験線を過ぎたあたりから走り始めた高速道路沿いの道が走りやすいことに気づいた。仕込んできたルートからははずれたけれど、地図を追いかけながら高速道路沿いに進んだ。
                         この高速道路沿いの道が意外にも長いことに驚いた。僕はこれに興味が湧き、果たしてどこまでいけるのかと進んでみることにした。
                         道は都留を過ぎ、谷村も通り越して桂までやってきた。
                         桂までくると高速道路は富士急行の線路を越えて向こうへといってしまう。
                         それにも沿うように道路はついていたが、僕はここから線路沿いの道に乗り換えることにした。ちょうど左前方に富士山が見えた。踏切が鳴り、僕の目の前を昔の京王線色に塗り替えた富士急行の電車が走っていった。カメラを取り出せばよかった。富士山と列車でいい構図たった。ウィンドブレーカーを着る季節になるとカメラを取り出すことが億劫になってしまっていけない。
                         線路沿いの道は高速道路沿いのようにうまくは行かず、なかなか一直線に走れなかった。スピードを落として地図を見ながら細い路地をあみだくじのように進んだ。しかしそのがんばりも程なくして力尽き、いよいよ僕は国道139号に吸収されることになった。駅で言うと三つ峠の辺りだった。

                         国道139号はやはり混んでいた。信号のないT字路で出た僕は合流することもうまくいかないほどだった。国道139号を走るあいだ、ぎりぎりを抜かしていく車にびっくりしたり、自分の背丈ほどで回転する大型車のタイヤに恐怖を覚えなきゃならなかった。もっとうまく道を選択すれば線路に沿った路地をつないで走ることができたんだろう、などと考えた。ただ残念ながらいまさら狭い路地に戻ることも面倒になってしまった。
                         富士吉田市内に入るとこの国道139号もバイパスが分岐していった。おかげで半分くらいの交通量はそちらへ向かってくれたようだった。少しほっとして、どこかで休憩でもしようかと考える余裕ができた。


                        富士吉田市内の国道139号


                         富士吉田から河口湖に向かうために突き当たりを右に曲がるが、国道139号も同じように右に曲がる。
                         片側二車線の大きな道路はまるで首都圏の国道のようだった。一大観光地を貫く大動脈道路なのだからそれはそうなのかもしれない。僕は富士急ハイランド近くの反対車線にマクドナルドを見つけ、信号を渡った。コーヒーを飲んで休憩。

                         休憩をしながらこの先のコースと昼食をどうするかを考えた。
                         富士宮を通っていくのならせっかくだから焼きそばを食べたい。しかしそこまでおなかが持つかどうか。
                         お昼を大きく回ってしまうようであれば富士宮はあきらめて朝霧高原の道の駅とか、途中で昼食を取ることを考えなくちゃいけない。
                         この時点で11時前。休憩を終えて店を出て11時を回るだろう。ナビを使って富士宮駅で検索してみるとここから45キロかそれと少し。だとすれば2時間かけて1時半くらいには着けるんじゃなかろうか。それまでならおなかは持たせることができるかもしれない。であれば、道の駅朝霧高原も経由することなく、樹海の中の県道71号で抜けてしまうこともできる。ずいぶん距離も違いそうだ。
                         僕はつなぎにハンバーガーをひとつ食べることにした。実は朝、大月駅に着いたときに駅構内にあった駅そばでそばも食べてきたから、いつものように空腹でだるくなってしまうこともないだろうと思った。

                         国道139号はやがて一車線になった。交通量は相変わらず多く、渋滞して止まってしまうことこそなくてもすき間なく車が走り続けていた。
                         道の駅なるさわを過ぎた先、県道71号が現れた。僕は標識に従って左折した。


                        県道71号 紅葉樹海


                         県道71号に入るとぐっと交通量が減った。
                         樹海のトンネルは葉の色づきが真っ盛りで、想定外の紅葉散策になった。いろいろな色が混じり合った紅葉に囲まれてこの道を走ることで紅葉狩りを満喫できる結果になった。これまで紅葉をターゲットにして栃木の奥日光や古峰ヶ原を楽しんで十分に満喫してきたので、今回はあまり紅葉のことを考えていなかった。でも突然の紅葉のお出迎えはうれしかった。
                         他にも自転車に乗る人が何組もいた。
                         ちょうどあす西湖で自転車のレースもあるようで──そこかしこに出ている看板で知った──それに参加する人が前日入りして周辺を走っているっていうこともあろうし、それとは関係なく僕のようにサイクリングを楽しんでいる人もいるようだ。とにかくたくさん自転車を見た。

                         交通量は国道139号に比べたらずいぶんと減ったのだけど、少し走りづらいことに気づいた。
                         それは車の速度が速いせいのようだった。
                         県道71号は周囲を樹木に覆われているせいで眺望は利かない(こんなにそばで富士山すらまったく見えない)が、高原をゆく道路で適度な勾配とカーブがある。カーブはつづら折のような箇所もなければ180度も巻き込むようなヘアピンカーブもない。カーブ半径は大きく、角度も90度程度のカーブが続くので、ハンドリングが心地いいのだろう。みるみる車は速度が上がり、適度なGによる快感がさらにアクセルを強く踏み込ませるんだろう。


                        県道71号の展望駐車スペースから見た本栖湖
                        手前の草原みたいなところは青木ヶ原樹海


                         僕は途中からここまでウィンドブレーカーを脱いで走ってきた。
                         日が昇り始めた途中から体が温まり、脱いで丸めて背中のポケットに入れていた。
                         峠道のような強い勾配こそないが、大月から見てここまでひたすら上り基調だったから汗もうっすら出るようだった。
                         とはいえ標高も1100mを超え、このまま下りに突入したら体が冷え切ってしまうことは明らかだった。ここまでのあいだも何度か下りに切り替わりここが着込むポイントかと何度か立ち止まったが、その先に必ずといっていいほど上り返しが現れるので機会を逸していた。
                         それでも展望駐車場を過ぎてから、いくらなんでもそろそろではないかと思い始め、それに標高を考えたらもう着込んでしまっても悪くはない、そう思えてウィンドブレーカーを着た。
                         程なくして道は長い下り坂に突入した。ウィンドブレーカーを着込むタイミングも絶妙だったと言ってもいい。

                         下りに入ってしばらくすると樹海を抜け、一気に周囲の眺望が開けた。そして真横に大きな富士山が姿を見せた。雪をたたえた富士山は南西からの日差しを受け光っていた。下りの途中にもかかわらず、思わず立ち止まって写真に収めた。


                        やっと富士山の全貌をカメラに収めた


                         さらに下る。
                         やはり下りは寒かった。おまけに向かい風気味の横風がウィンドブレーカーを激しくばたつかせる。僕のウィンドブレーカーは自転車用ではないからだ。やっぱりぴったりフィットする自転車用のウィンドブレーカーを買おうか──下りながらそんなことを考えた。
                         下りは長い長い下り坂だった。途中、なんということのない場所で静岡県に入った。富士宮市だった。
                         その県境を過ぎてからも富士宮市の市街地に向けてひたすら下った。
                         1100m以上まで稼いだ高度は、富士宮の市街地に下りてくるまでにおよそ1000mも吐き出してしまった。

                         今回は体が動かなくなるような空腹に悩まされることもなく、無事富士宮焼きそばの店にたどり着いた。
                         それでも空腹は空腹だった。
                         鉄板の席に腰を下ろし注文をして焼きそばが出てくるのを待つ。そのあいだ鉄板では他の客が頼んだお好み焼きやらとろろいもを生地にした不思議なお好み焼きのようなものも焼かれていた。おでんなべも出ていておでんを食べている人も多かった。網で焼き鳥も焼いていた。富士宮だから焼きそばだろうと決め付けていたけれど、他の客は自分の食べたいものを思い思いに楽しんでいるようだった。僕もお好み焼きを食べてみたかった。何でも型にはめて決め付けちゃいけない。紅しょうががずいぶん色鮮やかに映った。


                        伊東やきそば店
                        目の前で焼かれる料理を見ていると空腹が加速


                         おなかを満たして海へ向かうことにした。富士宮から富士へ出て、田子の浦でゴールにしようと思う。

                         そして富士宮を出発してから、あまりの道路状況の変貌ぶりに驚いた。
                         道も交通量も走る車も大都市並みに急に変わったのだ。それもどちらかというと工業都市の印象だった。
                         考えてみれば富士は紙の街。巨大な製紙工場がいくつも並ぶ。だから片側二車線道路に大型車がひっきりなしに走ったっておかしくないのだ。
                         にしても高原道路から富士宮へ下りてくる道と、富士宮から富士へと向かう道のあまりの差に、同じ市内とは思えない違いにびっくりだった。

                         新東名を越え、東名高速を越え、新幹線を越え東海道線を越える。さらに国道1号も越えていよいよ田子の浦にやってきた。田子の浦ではしらす丼が食べられるかもしれない──そんなことも考えていた。
                         ただそれにしては富士宮からあまりにも距離が近すぎた。焼きそばで満たしたおなかは空腹を迎えることはなかった。がんばって食べることができれば、などと考える余地もなかった。

                         海に近いところの道を少しなめるように走ってきょうのサイクリングを締めくくり、輪行駅の吉原へと向かった。


                        輪行のパックを終えたら日がずいぶん傾いた


                         自転車を分解し、パッキングしている最中、何組かの自転車のグループがこの吉原駅前を通過していった。
                         ほんとうにきょうはよく自転車を見た。


                        本日のルート(GPSログ)



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