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    • 2017.12.04 Monday
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    細尾峠から粕尾峠へ/その1 (2012-09-29)

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       東武線朝一番の区間急行で栃木へ、そこから接続する普通列車東武日光行きに乗り継いだ。
       最近、日光鬼怒川方面へ向かうときはもっぱらこの列車だ。
       以前は速くて特別料金のいらない快速をよく使っていたのだけど、ここのところ僕が乗る春日部ではすでにハイキングスタイルのオジサンオバサンで車内はいっぱいだ。これから山登りってことでテンションも上がって、もともと大声のところに拍車がかかる。ハイカーだけじゃなく自転車だって多い。快速用の扉が二箇所のボックスシートを配置した車両は輪行の場所が少ないこともあって、春日部乗車では自転車にとってねらい目のスペースも埋まっていることが多い。土曜日であれば、通学の高校生も利用する。まあ要は混んでいるのだ。
       東武日光まで大喧騒の車内で立ちっ放しも何度か経験するうち、計画に時間が必要だったある日に乗った一番列車接続の各停ダイヤの予想外のゆとりに驚き、以降はこの列車に乗っていく。
       ──もっとも、寒くなるこれからの季節はどうだろうか。5時過ぎには駅に向かって走り出すことが寒くてもできるか、だ。

       きょうは日光市内を抜けいろは坂には向かわずに足尾へ向かう、細尾峠を越えるプランでやってきた。


      きょうの走行ルート


       まだ一番の快速も一番の特急も着いていない。駅前も市内も驚くほど静かった。
       駅前から東照宮、いろは坂へと向かう国道119号は最初から上り坂だ。まだまったく体も動かしていない朝、ここで息が切れても仕方ないのでゆっくりゆっくりと進んだ。


      まだ朝静かな神橋


       いつもなら数珠繋ぎの車でごった返す交差点も、朝はふつうの道路のようだった。街もまだ眠っている。沿道に立ち並ぶ宿泊施設では、朝食を取っているか、食べ終えて旅支度を整えているところだろう。宿泊もひとつの観光要素にしている観光地はこういった時間もきちっと締まった雰囲気でいい。日帰り主体の観光地は、店や施設が始まる、おおよそ観光客が来るまでのあいだなんとなく締りがない。
       そんな日光市街地を走っていて、標識に「裏見の滝」の文字を見た。
       そういえば一度も立ち寄ったことがない。場所も観光ルート上から少し外れたところにあり、アプローチしづらいと思っていた。でもきょうみたいな自由の利くプランの日でなければ──これからいろは坂を上り金精峠を越えて沼田にでも向かおうというプランでは──立ち寄る気分も起きないだろうから、せっかくだし立ち寄ってみることにした。僕の大したことのない記憶では、奥の細道の行程中の松尾芭蕉も立ち寄った。裏側から滝を覗き見することができることからその名がついている、といったところだ。


      国道120号を離れ、裏見の滝へ


       着いた場所は車も一台もなく、犬の散歩をしているおじさんがひとりいるだけだった。
       あまりに殺風景な駐車場で自転車を置く場所にも躊躇しながらヘルメットを脱いだ。案内によればここから500mほど歩く必要があるらしい。ぬれた岩場のようなところを歩くようだとサイクリングシューズの場合すべる。でもまあいい。行ってみることにした。
       ハイキングコースのような丸太の階段と、木道でアプローチの道は作られていた。
       しばらく歩いたような気がした。やがて激しい水の音が近づいてきて、いよいよ滝がお目見えした。
       そこには水の落下がいくつもあった。太いものと高いところから落ちるものと大きいものだけでその2すじがあり、それ以外の細い落流もいくつかあった。これではどれが裏見の滝なのかわからなかった。それともすべてあわせて裏見の滝なのか。
       よくわからないまま滝の最後の展望台まで歩いた。


      裏見の滝


       最後の展望台までたどり着くと、そのいくつもの滝すじが間近に見られた。しかしそこが最後だった。「裏見の滝」たる、滝を裏側から見るところまでは行くことができなかった。──そういうものなのか?
       しばし水の落ちるさまを眺め、そこから先に進むこともできないので来た道を戻ることにした。


      滝の左手に祠のようなものがある岩のえぐれた場所
      そこに行けば滝が裏から見えるのか?


       来た道を戻った。道の途中、誰とすれ違うこともなかった。行きもだ。僕は裏見の滝への行程中結局人と会うことがなかった。


      車一台すらない駐車場


      「滝を裏側から見ることができた」
      過去形?


       裏見の滝から国道120号へ戻った。高速道路からの出口に当たる清滝では徐々に車の量が増えてきていた。やはり誰もがいろは坂へ向かうようだった。僕は細尾大谷橋で大谷川(だいやがわ)を渡る。中禅寺湖とは異なる、南へ向かうルートだ。
       ここから国道は122号を走る。実は国道119号が国道120号に変わった、東照宮前の神橋交差点が国道122号の起点でもあるのだけど、大谷川を渡るまではそれに気づかない。重複国道を国道のおにぎり型標識を縦に並べて団子のようにあらわす栃木県にしては珍しいと思う。
       そして大谷川を渡った最初の交差点、ここが細尾峠を越える旧道への入口だ。


      サルの絵に「飛び出し注意」……か

       細尾町の交差点を直進すると、現国道122号の日足トンネル(にっそくトンネル)、右手の道を取れば旧国道122号の細尾峠になる。
       道は国道122号からつかず離れず上っていくので、道の姿は見えないが猛スピードで走る車の騒音が聞こえてくる。


      「長い長い峠道」のはじまり


       つづら折で越えていく峠道だけあってカーブごとに番号が振ってあった。ただそれにしてもずいぶん時代を感じさせる年代もの。
       カーブに突入したあたりの勾配は、果たしてこのまま続くのかしんどいなと思ったけれどしばらくすると坂も楽になった。途中現れたのは通行止めの看板だった。しかしゲートは開いているし、「ゲートの横には通行の際は十分注意してください」との注意看板があるからこれは通行止めではないと判断し進んだ。
       さらに進むと勾配はずいぶん緩くなった。細かくカーブを繰り返し少しずつ標高を稼いでいくようだ。道幅は決して広くない。かつてここが足尾と日光を結ぶ国道122号だった。大型車やバス同士ではすれ違えない場所も多かったんじゃないだろうか。
       とにかく距離が長い。勾配は碓氷峠の旧道よりもさらに緩いのではないかと感じた。その代わり延々とつづら折が続く。終わりがない。


      いつの時代のカーブ番号だろう


      通行止めの看板とゲート


      幾層にも重なるつづら折


       やがてだんだん空が広くなり、峠が近いことを感じさせた。それからも幾度もカーブは続く。つまりは進んでも進んでもなかなか標高が稼げていないということだ。広い空を見ながら淡々と上り続けると、ようやく細尾峠にたどり着いた。
       峠には特に標識も看板もない。ただ上りが下りに切り替わっているだけ。左右から登山道が横切っていた。

       登山道は前日光から中宮祠に抜けている。つまりは中禅寺湖まで抜けられるということ。道路しか走れない自転車からすると頭で結びつかない場所同士、この道はうらやましいなと思う。


      細尾峠


      中禅寺湖へ向かう登山道


       さあ下ろう。


      足尾側に下りはじめてすぐ
      あのうしろ姿は……


      国道122号時代のおにぎり標識
      ここにあったか!


       どうも走りにくい。
       路面は濡れ、落ち葉も相当量埋め尽くしていた。それだけですべる要素は十分なうえ、折れた枝もかなり落ちていて荒れた状態が続いた。日光側も峠近くは同じような状況だったが、足尾側は下り続けるあいだそれが続いた。何度か折れた枝を巻き上げてスポークに絡まったりディレーラーの変速を邪魔したりした。
       法面は崩落し、崩れた岩が道路一部をふさいでいた。道路路肩が崩落したと思われる箇所が修復されていた。それはかなり立派な修復で、これからもこの道を使っていくのだろうと感じさせてうれしかった。
       走りにくいのは路面状況の悪さだけではなかった。どうも勾配がきついのだ。急坂を一気に下ろされているので、滑りやすい路面と相まってブレーキを常にかけることを強要される。ひし形の注意標識が反対方向に向かって立っていた。振り返ってみると日光側には一切なかった勾配標識だった。これを見て「日光側から入って本当によかった」と胸をなでおろした。


      崩れた法面


      足尾側から上ると勾配14%!


       つづら折が延々続くのは足尾側も同じだった。位置の移動はあまりしていない、ただ同じ場所でつづら折を繰り返して標高を変えていく、そんな道の造りだった。道は真下へ、真下へと下っていく。
       ずいぶん下りてきたなと思うころ、車が絶え間なく行き来する音が聞こえてきた。僕の行く旧道の下に現在の国道122号、日足トンネルの足尾側入口が見えた。そうかもうここまで下りてきたのか──。
       旧道が現国道122号に高さをあわせるように下ればまもなく合流だ。旧国道122号、細尾峠もこれで完走だ。

       ──と、国道122号に合流しようとした場所で、だ。


      バリケード、そしてチェーンでしっかり封鎖


      足尾サイドからは確実に押さえ込んで「全面通行止め」


       道を完全にふさがれていた。
       横を抜けるような場所もなかったので、自転車を大きく担いで持ち上げて鎖を乗り越えた。

       完全に通行止めにしているのか──。
       日光側は看板こそあったものの、ゲートも開いていたしその気配もなかった。
       これ、僕は自転車だったから担げば越えられたからいいものの、車やオートバイではそんなこともできない。もし仮に今回の僕のルートのように、日光側から細尾峠を越えてここまで車で下りてきたとしたら、ここでどうにもならずに車を切り返し、もう一度細尾峠に上り、日光側を下って国道122号に入れるまで戻って日足トンネルを越えなくちゃならない、ということになる。
       もっとも途中法面の崩落とかの場所は車では抜けるのも難しそうだから、果たしてこの旧道でここまで来られるかどうかは定かではないが、最後の最後に通行止めを宣言されてもつらいはずだ。
       車は通ってこられないにしても、オートバイならきっとここまで来られると思う。しかしながらオートバイを担いで大きく持ち上げることなんてできやしないだろうし、今思い出す限りでも脇に通り抜け用の踏まれた道もついていなかったような気がする。これはこれで日光側のゲートも締めておいたほうがいいように思った。
       とはいっても、結局この旧道細尾峠を僕が走りぬけるあいだ、車一台、人ひとりともすれ違うことがなかったことを思えば、この片側だけの中途半端な通行止め状態を続けていてもそう影響を受ける人も少ないのではないか。そういうことなのだろう。仮に利用者がゼロであれば疑問に思う人もゼロなのだから。


      足尾側旧道の入口にあった細尾峠の説明板


       このあと国道122号に合流した僕は、下り基調の坂道を足尾の中心街に向けて走っていった。

      株主優待券を買ってきた。

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         東武の株主優待乗車証。
         新橋のチケット屋群を眺めてみたんだけど、なぜか虎ノ門にぽつんと一軒だけあるチケット屋のほうが安かった。
         てっきり新橋のチケット屋は全国でも最も安いと思っていたけれど、そんなこともあるんだ。

         あすはこれを持って日光でも行こうか。


        ミシュラン折り

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           予備チューブをサドルバッグに入れておく場合に、くるくると丸め空気もできる限り抜いて、小さく束ねてしまっておくわけだ。
           僕はいつもだいたい適当。バルブの付け根が痛まないよう、バルブが丸めた内側に入るようにはしていたが、意識としてはその程度。
           新品のチューブならまず空気は入っていないのでいいが、一度空気を入れたチューブなどは空気を抜きながら丸める必要がある。
           バルブを内側にする僕の場合、バルブをまず中に折りたたむようにし、そこから外側にくるくると巻き上げていくので、どうしてもチューブ内に残った空気を抜ききれない。そのたびに丸めたチューブを伸ばしては空気を抜きなおすのだ。

           ──と、そこにミシュラン折りというたたみ方があることを知った。

           こんな感じだ。


          まず、バルブが中心位置(だいたい)になるように広げて置く


          中心のバルブに向かって、片側から丸めていく


          反対側からも同様に中心に向かって丸めていく


           このときに、チューブに空気が残っている場合、バルブコアを緩めて、空気を抜きながら丸めていけばいいのだ。


          空気を抜きながら丸めたら、バルブコアを閉めてゴムで束ねてしまえばいい


          そういえば確かにミシュランのチューブはそうやって入っていたかもしれないなぁ

          メーターを買ってきてみた

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             センサーからの信号が拾えていないのか、センサーが壊れてしまったのか、はたまたコードが断線してしまったのか、先週末の竹岡ラーメンの帰りにメーターがダンマリになってしまった。
             帰ってからセンサーとマグネットの距離を調節してみたりしたがやはりだめだった。いろいろと調べてみるとどうもメーターのマウント部へのコードの取り込みのところが弱くなっているのか、そこでコードを押さえてみるときちんと反応することはわかった。マウント部をへんな角度にしたりすると、メーターが0表示になってしまう。
             大丈夫な角度を維持していればとりあえずメーターは動くように見えた。

             それで放置することにしていたのだが、昨日乗ってみるとどうもメーター自体も怪しい表示を繰り返していることがわかった。
             一定速度で走っているのにメーターの表示がなぜか、39km/h→17km/h→43km/h→18km/hのようなばらばらな速度を表示する。
             さすがにだめだと思った。

             タイヤも注文したし出費が続く……。
             もちろん本格的なスポーツライドをしている人からしてみたら、タイヤは一番下のランクのものだし、メーターだって最低機能しかない有線のものだから、決して高いものではないのだけど、こう続くと財布に響く。
             できれば2千円以内で探したい。
             現在使っているトピークのCOMP130というモデルも確か2千円未満で手に入れた。ただ、通販を使って送料を払えば2千5百円くらいになってしまう。きょうすでに金曜日だから、週末に間に合わせることも難しい。
             自転車店の店頭でなかなか安いものを見つけ出してくるのは難しいが、いちおう昼休みに探しに行ってみた。Y'sの赤坂店がそれほど遠くない。

             シマノPROのメーターが1,942円で売られていた。
             どういうモデルなのだろう。シマノPROのメーターって調べてみたこともないからどういうモデルやランク、機能があるのかもまったく未知数。パッケージに書いてあることのみがこの時点での僕には情報源だった。
             日本語の説明も書いてあるが、「8機能」と書いてあるだけだ。すごい、これでは何もわからない……。
             英語の説明のほうには8機能が書いてあった。翻訳すればいいのに。
             いままで付いていた機能は大体あるかな。操作性、こればかりはつけて使ってみないとわからない。
             あとはタイヤ周長の設定。格安モデルだとセンチ単位での設定しかできない。どのくらいずれるかまじめに計算したわけではないけど、ミリ単位でできるに越したことはない。中の説明書が見たいと店員にお願いした。快くOKしてくれ、パッケージを開けてくれた。中から3、4回コピーしたのではないかと思われる説明書の髪が出てきた。
             文字がかすれていて読みづらい。それでも設定の紙を見るとどうやらミリ単位での設定ができそうだった。

             買った。
             こうしたあわてた行動をしないほうだと自分では思っていたのだが、週末乗りたいという意思が強く働いてしまった。今週末が雨だったら間違いなくとどまったと思う。
             会計し、袋に入れてもらった商品を手にしたとき、果たしてさっき見たかすれた説明書だけで設定できるだろうか、と急に不安になった。



             帰ってきて早速取り付け。
             わからないながらも説明書の絵を見ていればなんとなく付いた。
             ──と、そのときあることに気づく。


            右がこれまでつけていたトピーク・コンプ130
            左が今日買ってきたシマノPRO DIGI-X8


             マウントにはめる切れ込みが同じなうえ、センサーの位置もよく似ている。
             もしや、と思う。
             新たにつけたシマノPROのマウントに付けてみた。──付くのだ。
             しかも、



             シマノPROのセンサー&マウントでトピークのコンプ130が動くのだ。
             へぇと思いながら新しいシマノPRO DIGI-X8に電池を入れた。
             1→2→3→4→5…と数字がまわっていく始まりかた、これトピーク・コンプ130に電池を入れたときの動きと同じだ。
             つまり、外見は形が違えど、中身は同じってこと?

             同じもののパッケージ違いを買ってきたというものだ。

             ただし機能面ではこのシマノPRO DIGI-X8のほうが落ちる。トピークにあってシマノPROにないものとして、
              ・自転車2台対応
              ・日別の距離計
              ・オドメーターの入力
              ・24時間制の時計
             だ。自転車2台対応は使ったことがないのだけれど、日別の距離計は距離計自体のリセットを忘れたときでも日が変わると自動的にリセットされているものだからありがたかった。

             使ってみる。

            悪運ここまで極まれり

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               18きっぷの呪縛からも解け、久しぶりに車に自転車を積んだ。
               急な思い付きだったので土浦の霞ヶ浦総合公園に車を置き自転車を下ろした。霞ヶ浦をひとまわりしようと考えたのだ。
               出発しようとした矢先、ぱらぱらぱらと雨が落ちてきた。大粒の雨は一瞬にして路面をぬらし駐車場出口歩道のタイル地はずいぶん滑った。

               そのあとも何度か雨に見舞われた。そのうち一度はひょうが落ちてきた。ヘルメットに当たってバチバチと音がした。

               それでも降られた雨は数分もすればやみ、集中豪雨的に降ってできた水たまりだけを気をつけていればよかった。

               霞ヶ浦も南端まで来て東側の国道354号に入った。北上して行方、玉造を目指していた頃ポツリポツリと雨粒が落ちてきた。それまでの大粒の雨が一気にしぶきを上げながら落ちてくるのと違って、今度はしっかりゆっくり落ちてきた。
               やがて本格的な雨になった。

               これだけしっかり降られた雨の中を走るのはいつぶりだろう。

               輪行のときは濡れた服で列車に乗るのが嫌だから、直前まで天気を見て行く行かないを決めていた。車になるとそのへんがルーズになる。濡れても自分の車で帰るだけだし、と。
               顔についた雨しずくを手でぬぐうと、砂で顔がじゃりじゃりしているのがわかった。
               きょうはことさらひどい目にあうなぁ──。

               玉造は道の駅なんかもあるが、立ち寄らず土浦に戻ることにした。
               顔も脚も手もみんな砂だらけ。雨に打たれるだけじゃなくて、ダンプや大型トラックが跳ね上げる水しぶきにしっかり砂が混じっているのだろう。

               そして最悪の事態が起こる。
               霞ヶ浦大橋を渡っているとどうも後輪がすべる気がした。石を埋めた歩道を進んでいるからで、変な挙動に気づいてからも溝にタイヤを取られているんじゃないかと思っていた。
               雨だけど湖畔の道路のほうが交通も圧倒的に少なくて楽だろうと、湖畔の道路へ入るために左折した。
               後輪がずるっと行くのを感じた。
               目をやると、パンクしていた。

               本当に久しぶりだった。自分のロードの自転車だけで言えばもう数年パンクしたことなかった。
               その数年ぶりが何と、このどしゃ降りのなかだ。

               このままいても身動きが取れなくなってしまうだけなので、サドルバッグから替えチューブを取り出しチューブ交換をすることにした。
               どしゃ降りのなかでのパンク修理は初だ。
               こんなことしたことがない、加えてこんなことはもう二度と嫌だ。
               替えチューブがあったのでよかったが、この天候下でパッチ当て修理は無理だろうと読んだ。予備のチューブは一本だけ。これでまたパンクしてしまったらもうパッチも当てられない。

               結果、替えたチューブにとりあえず携帯ポンプで入れた。雨が降り続けている。気分は最悪だ。
               悪運もここまで続くと、やっぱり運の使い果たしを思ってしまう。

              2012夏の青春18きっぷ完了

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                 無事今回の18きっぷを使い終わった。
                 今回はすべて輪行旅だった。

                1) 渋峠サイクリング
                  ・大宮→群馬大津 (2,520円)
                  ・長野→南越谷 (5,250円)

                2) 麦草峠サイクリング
                  ・大宮→横川 (1,890円)
                  ・茅野→南越谷 (3,570円)

                3) 魚沼・十日町サイクリング
                  ・大宮→石打 (2,940円)
                  ・越後川口→大宮 (3,570円)

                4) 伊那・木曽サイクリング
                  ・南越谷→茅野 (3,570円)
                  ・塩尻→南越谷 (3,890円)

                5) 浄土平サイクリング
                  ・久喜→二本松 (3,570円)
                  ・福島→栗橋 (3,570円)

                ※カッコ内は実際に乗車券を買った場合の運賃

                 やはり18きっぷはありがたいなぁ……34,340円分を11,500円で旅行。とはいえその分大量の時間を浪費したけれど。青森から新幹線で戻ってきたとき、つくづくそう思った。
                 こう見ると福島よりも塩尻のほうが遠いのか。


                磐梯吾妻スカイライン (2012-09-08)

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                  本日のルート

                  二本松駅→岳温泉→土湯→浄土平→高湯温泉→福島駅


                   郡山駅に着いた列車は満員だった。9時に郡山に到着する列車が2両編成じゃそりゃ混むだろと思った。扉が開き僕も流れのままに吐き出されホームに出ると、そのまま一度改札へ向かった。
                   きょうは輪行で二本松へ向かう。サイクリングはまず岳温泉に向かい、あだたら高原を走って土湯へ、そこからきょうの主題、磐梯吾妻スカイラインで浄土平へ向かおうというものだ。帰りは福島へ下り、JR東北本線で再び輪行する。

                   改札を出たのはこの駅でそばを食べようと思っていたからだ。
                   例によってJR東北本線の始発乗り継ぎ。まだ外の暗いうちに食パンを一枚食べてきたというものの、黒磯から郡山までの立ちっぱなしも手伝って小腹も空いていた。もっとも計画段階からこのあたりでお腹は空くだろうと想定していたし、きょうの乗り継ぎのうち郡山駅だけが20分以上あり、食べるならここしかないと調べていた。
                   かつてはホーム上に店を構える駅そばもあったようだが残念なことに閉店、今は改札の外にあるだけだ。
                   20分という時間はそうゆとりがあるわけでもない。改札を抜けたらすぐに店を見つけられたのは運が良かった。僕はかき揚げそばを頼んだ。


                  郡山駅改札を出たところにあるそば屋でかき揚げそば


                   そばは一般的な駅そばの味だと思う。おいしい。今時では珍しい量のしっかりあるそばだった。しかしそれは僕にはいささか多すぎる量でもあった。これがのちのち響くことになる。

                   そばを食べ終えると再び改札を入り、福島ゆきの列車が待つホームに向かった。719系の普通列車はすでにホームで待っていた。4両で運転されるようで今回は慌てなくてもゆったりと乗ることができた。
                   郡山ゆきの2両編成の列車には僕以外にも輪行袋をいくつも見かけた。それらの持ち主は郡山に着くと各方面に散ってしまったのだろうか。僕が乗車した福島ゆきのなかで目にしたのはひとつだけだった。
                   列車は20分ほどで二本松駅に着いた。9:49。今回の夏の18きっぷを利用した輪行で最も遅いスタート時刻になってしまった。サイクリングのためにずいぶん遠くまで来たものだと思った。


                  4時間以上かけて二本松駅に到着


                   駅前を出発し、僕はまず岳温泉を目指した。
                   国道459号であだたら高原に向かって登る道だ。


                  岳街道で東北自動車道を越えると岳温泉への上り坂が始まる


                   前日にも書いたが、実はきょうは群馬へ出向こうかと思っていたのだ。しかし天気予報を見て断念。天気のよさそうな福島県へとやってきた。そして予報のとおり、見事青空に恵まれることとなった。


                  岳温泉へと向かう道と青空


                   しばらく上り坂を無心で上り続けていると県道30号と合流し、岳温泉の街に入った。温泉は今走る国道459号沿いに広がっており、硫黄の匂いも漂っていた。大きな有名であろう温泉旅館から小さな温泉旅館まで数々存在していた。
                   昔ながらの国道は温泉街をきれいに貫いていることもあって、道は決して広くなかった。街の景観、雰囲気もよく、狭い道でも景色をのんびり見ながら、時には何度か立ち止まってよく見てみたり、そんなサイクリングをするのに適していた。


                  岳温泉の街風景


                   岳温泉の街を出ると国道459号はあだたら高原のなかを進む高原道路になった。さっき岳温泉で見た気温は26度だった。上り基調なので汗は出てくるが、走っていて爽快だった。空が広かった。
                   左手にあだたら高原スキー場が見える。それ以外で目に入るのは左右に広がる森林と、あとはひたすら広がる青い空だ。
                   左にそれる道に、二本松塩沢スキー場なる地元のスキー場があった。知らないだけなのだが、はじめて聞く名前だった。小さなスキー場がどんどん閉鎖していくなかで、まだやっているのだろうか。
                   高原道路の気持ちよさ、抜けるような青空なのに、なぜか体調が乗り切れない。郡山駅で食べたかき揚げそばでどうやら胃もたれしているようだった。かき揚げは大きくて食べ応えがあった。僕は天ぷら屋で食べるときでも空腹に任せて調子に乗るとあとで胃もたれを起こしてしまう、そんな胃の弱い人間なので揚げ物は要注意なのだ。最近はどこの駅そばもコスト抑制のためにかき揚げなんかは小さくなっているからよかったのだが、郡山駅のそれは昔ながらの大きなものだった。
                   気温のわりに妙に暑く感じるなとか、変に汗が出るなとか、岳温泉のあたりからずっと感じていたけれど、この胃もたれのせいなのかもしれない。


                  高原道路は青空が大半を占めている


                   道の駅つちゆの看板が見えた。
                   そういえばトイレに行きそびれていた。二本松駅で行っておけばよかったかなぁと出発後すぐに思ったものの、岳温泉には街中に公衆トイレがあるだろうと思っていたのに走りながらでは見つけられず、そして結局ここまできてしまった。
                   道の駅つちゆは国道115号との交差点にある。交差点とは言っても地形の関係もあってか国道459号とは立体交差していて、ループ状のインターチェンジのような道が取り付けられている。僕はここから国道115号に進路を取るのでその道に入り、道の駅つちゆに立ち寄った。

                   道の駅つちゆでソフトクリームを買った。僕が休憩でソフトクリームの類を食べるのは珍しい。もたれた胃を中和したかったのか、暑くなってしまったからだを冷やしたかったのか、そんなところだ。ソフトクリームを食べると今度はウーロン茶を探した。やっぱり胃の中の脂を分解したかったのか。しかし500mlのペットボトルを飲む気にはならず、小さいサイズのウーロン茶はなかったので仕方なくほうじ茶にした。
                   ほうじ茶を飲みながら周囲を見渡してみると、これから僕が行くであろうハゲ山が見えた。吾妻小富士……火山性ガスで木の生えていない山だ。


                  道の駅つちゆ


                  山ぶどうソフトクリームを食べる


                  道の駅から望むこれから登るべき山々


                   ここからは国道115号から県道30号へ進み、磐梯吾妻スカイラインの入口へ向かう。道の駅つちゆの前を通っている国道115号はいわゆるバイパスで、県道30号に向かうにはこの国道115号の旧道でもアクセスがいい。またむしろ道の雰囲気は旧道のほうがいい。
                   しかしながら残念なことに国道115号旧道は現在通行止めになっている。バリケードを乗り越えて、とも一瞬思ったが、先週の今週(権兵衛峠:先週、旧道経由で峠越えをもくろんだが、結局走破できずにいったん戻ってバイパスに迂回した)だったこともあり、素直にバイパスを通っていくことにした。
                   バイパスにかかる橋はずいぶん眺めがいいが、高所恐怖症の僕にはつらい代物でもあった。直線的に作られるバイパスは橋とトンネルで谷も山も越えていく。背筋がぞくぞくするいくつかの橋を渡ると今度はトンネルだった。トンネル内は上り基調だった。ここに限らず上りのトンネルはしんどい。先週の権兵衛トンネルもそうだった。

                   ひとつ目のトンネルを出ると、県道30号の分岐だった。県道30号はぐるりと今来た方向へ戻るようにループし、くぐったトンネルの上を越えていく道だった。
                   県道30号沿いには小さな温泉が点在していた。温泉旅館の裏では湯気が噴き出していた。
                   ゆっくりゆっくりと上りながら土湯峠にたどり着くと、そこが磐梯吾妻スカイラインの入口だった。


                  磐梯吾妻スカイライン入口


                  有料道路だが、現在は無料開放されている


                   磐梯吾妻スカイラインは、スカイラインの名にふさわしい景観に優れた道だった。ひたすら上り基調で距離も標高差もあるのでしんどいけれど、つづら折のたびに広がる各方位の眺望は展開豊かで飽きさせない。しんどければそのたびに景色を見るために止まればよいのだ。実際僕もそうやって進んだ。


                  ここまで上ってきた道がよく見える




                  湖見峠からの眺望
                  遠く桧原湖、小野川湖、秋元湖、猪苗代湖と見える


                   磐梯吾妻スカイラインは、途中眺望のためのスペースと駐車場が設けられている以外は、浄土平までのあいだ特に何もない。自転車乗りの視点で言えば、コンビニも自販機もない。実際僕も予想外に長かった浄土平までの距離でボトルのなかのドリンクを空にしてしまった。
                   何もないから気づかなかったのだが、バス路線もあるようだった。標高最高点近くにひとつバス停があったのでそれがわかった。バスもこの道に入るとそこまでは停まらないということだ。
                   
                   標高最高点に近づくと、木のない荒涼とした山肌が見えてきた。一切経山か吾妻小富士か、いずれにしても浄土平が近いことがわかる。
                   磐梯吾妻スカイラインは土湯側から入ると、標高最高点を越えて少し下ってから浄土平に着く。






                  標高最高点と、木のない火山


                  浄土平に到着


                  ガスが噴出 何箇所も噴き出している


                  吾妻小富士へ上る登山道


                   磐梯吾妻スカイラインのなかで唯一の休憩施設でもある浄土平レストハウスは、車、バイクが大きな駐車場いっぱいに停まっていた。館内も人であふれかえっていた。自転車も数台。
                   時刻も13時を過ぎたし、本来ならここで昼食を取るべきだろうが、朝のかき揚げそばの影響なのかまだ食欲は沸かなかった。ソフトクリームで胃がまろやかに包まれたかほうじ茶で脂が中和されたかは知らないが、幸い胃もたれは治まっていた。上り途中ですっかり空になってしまったボトルへの補充と、この場で飲むためのドリンクを買い、吾妻小富士へ上る人の影を眺めながら休憩した。

                   調べてきたコースプロフィールによる限り、浄土平を出発すればゴールに置いた福島駅までひたすら下りのはずだ。二本松を出発してから浄土平までひたすら上り、上りきればただただ下り、あまりにもわかりやすいコースプロフィールだ。
                   浄土平を出発し下り坂に入るとものすごい光景が広がり始めた。そういえばずいぶん前にドライブでこの道を走ったことがあった。そのときも光景に驚いた記憶があったのを思い出したが、そのときは福島側から上ってくるコースを取った。きょうは逆コース、浄土平から下るコースを取ると、火山帯の中をゆく一本道が上からまるでジオラマのように眺められるのだった。
                   すごい光景だった。7月に行った渋峠に向かう白根山も同様で、そのときも興奮したが、今回のこの道はそれをも上回る景観だった。こんなところによく道があるなと思った。道は渋峠のときと同様、火山性ガスが危険なため駐停車禁止になっていた。


                  火山帯の中を貫く磐梯吾妻スカイライン


                  火山性ガスのため止まってはいけない



                  地獄それとも極楽?


                   草木のない白と茶だけの風景を抜けると今度は福島市内がはるか眼下に望める道になった。
                   本当にこの道はすごい。景色の展開がめまぐるしい。全線に渡ってスカイラインの名にふさわしい道だ。


                  福島市内の眺望


                   下りのプロフィールは本当にひたすら下りが続いた。浄土平の標高1,600mから福島市内までその標高差をひたすら下り続けるのだ。
                   風が冷たかった浄土平から下りてくるにつれ、標高1,200mくらいで涼しさがなくなった。700mくらいになると暑さに変わった。ひたすら下るので耳が気圧にやられた。ずいぶん街中まで下りてきた感じだった。最初の信号で止められたとき、ナビの高度は200mくらいを示していたように思う。

                   街に入ると急に空腹を覚えた。胃もたれも消え、いまさらな感じだった。
                   何だか牛丼が食べたくなった。吉野家でも松屋でもすき屋でもいい。牛丼屋の看板がないかと探しながら走った。ずいぶん駅が近くなってきたことが雰囲気でわかった。不思議なことに牛丼屋がない。なぜかファミレスがたくさんある。
                   ちょっと不思議だった。僕の感覚からするとファミレスは大きな国道や県道などの街道沿いにあるのが相場だと思っていたからだ。磐梯吾妻スカイラインにつながるこの県道70号は、福島駅の西口からまっすぐ伸びたいわゆる目抜き通りで、駅から広がる街にファミレスが多く点在していることに驚いた。もちろん駐車場は完備されているので自動車ユーザーをターゲットにしていることはわかるのだが、これだけ駅近くにファミレスがあることがすごいなぁと思う。
                   ただ残念ながら僕が今寄りたいのは牛丼屋だった。
                   信号の流れもよく、あれよあれよという間に福島駅西口にたどり着いてしまった。
                   周囲を見回してみても牛丼屋はない。仕方ないのでナビに最寄検索をさせてみた。結果、本当に駅周辺に牛丼屋はないということがわかった。最も近いところで1.3kmと出た。
                   結果的に言えば、ここで1.3kmの牛丼屋に行けばよかった。1.3kmなら5分程度だ。往復10分。
                   僕が気にしてしまったのは東北本線の列車の時刻だった。次の郡山ゆきが15時04分。この時点で14時30分を過ぎたところだったからだ。

                   ナビでは牛丼屋がファーストフードのカテゴリで検索されるため、一緒にマクドナルドなんかも表示された。どうやら駅にあるようだ。
                   それもそうだ。福島は県庁所在地で新幹線停車駅でもある。駅前や駅ビルにマクドナルドがあるのはまったく不思議じゃない。お腹が牛丼を待つモードになってしまっていたが、マックにするか。温かいコーヒーを飲むのも悪くない。

                   僕がいるのは西口だったが、マクドナルドは東口にあるようなので、線路を越えて反対側へ移動した。駅北側には大きな陸橋があったのでそれを渡ろうかと思ったが、その先に踏切があったのでそちらを渡ることにした。
                   踏切脇には福島交通の小さな駅があった。──そうそう、今回福島駅に出たら福島交通の電車も見られるといいな、と思っていたのだ。
                   その駅は福島駅からひとつ目、ごくごく福島から近い場所にあった。路面電車のような駅間距離。踏切から遠く目を凝らせば、福島駅の様子も見て取れた。どうやら福島交通の電車はいないようだった。残念だったがこれは時間によるものだから見られなくても仕方がない。

                   渡った踏切から線路沿いに進むと東口の駅前に出た。
                   大きな駅ビルとロータリー、駅前には目抜き通りが貫きビルが並んでいた。福島駅のメインの玄関口はこちらなのだろう。西口はおそらく新幹線に近い、新しい出入口。静岡の三島駅なんかもこんな感じだったかな、と思い出した。


                  福島交通曽根田駅




                  福島駅と福島駅前(東口)


                  福島交通と阿武隈急行の福島駅入口


                   駅前ロータリーには自転車がまったく止められていない雰囲気だったので、とりあえず輪行パックしてしまうことにした。食べることはそのあと考える。
                   自転車をしまい終え、さてマクドナルドはどこだと探すが見つけられなかった。駅ビルの深い奥なのだろうか、しかしながら駅ロータリーに看板すらない。駅ビル1階にドトールがあったが、外からガラス越しに見る限り席が埋まってしまっていた。スターバックスもあるようだが、2階で面倒だったのでやめてしまった。
                   そんなことをしているうちにあれよあれよと時間が過ぎてしまった。発車まで15分を切り、これじゃ注文してゆっくり座って食事している場合じゃないと判断して、結局ニューデイズでおにぎりを買って終わってしまった。牛丼もホットコーヒーもすっかりあきらめ、コンビニの袋を片手にすでに入線している列車に乗った。
                   郡山、黒磯、宇都宮と朝の逆ルートで東北本線を乗り継ぎ、帰ってきた。

                   家に戻り、就寝前にまどろみながらツーリングマップルを眺めてみると、磐梯吾妻スカイラインはやはりお勧めコースだった。ちなみにツーリングマップルでは関東版の限界がちょうどここ、全線見るためには東北版が必要だった。


                  ツーリングマップル
                  あだたら高原、土湯峠、磐梯吾妻スカイライン
                  お勧めルートが数珠繋ぎ


                  吾妻(あづま)か吾妻(あがつま)か……

                  0
                     青春18きっぷの有効期間最終の週末、上手い具合にして僕の手持ち18きっぷは残数1だ。
                     そして週の中ごろくらいから週末にどう使おうか考え始めていた。

                     幸いにも関東甲信越南東北周辺を含め、週間天気予報での週末の天気は悪くなかった。

                     今回最初に思い浮かんだのは猪苗代、磐梯周辺だった。サイクリングの距離が多少短くてもかまわない、18きっぷをダイナミックに使い、自転車にもピンポイントで楽しめるコースが組めれば最高だ、と考えていた。
                     裏磐梯、桧原湖周辺を基点にいろいろな場所を思い巡らせていた。猪苗代駅から桧原湖に向けて走り、小野川湖をかすめて二本松に抜けるルートなどは王道だろうし、郡山から母成グリーンラインを経由して裏磐梯へ、喜多方へ出ればラーメンで上がりにすることもできそうだ。地図を見ながら思いついたのは西吾妻スカイバレー。つまりは白布峠を越えて一気に米沢に下ってしまうルート。相当きついとは聞いているが米沢という未知の場所にも魅かれ、コースを引いてみた。しかし結果あきらめたのは鉄道だった。奥羽本線は山形新幹線と併用となってしまった今、普通列車の本数が極めて少ない。輪行ダイヤが上手く組めずにあきらめた。
                     そして最終的にターゲットにしたのが磐梯吾妻スカイライン。吾妻小富士への散策ルートを持つ浄土平を越える火山帯のなかを行くルートだ。スタート地点は二本松駅とし、岳温泉から土湯温泉へ入り、そこから磐梯吾妻スカイラインへ。浄土平を経たら一本道で福島駅へ戻ろうというルートだ。

                     週末が近づくにつれ、まったく異なる別のキーワードがふと頭をよぎった。野反湖だった。
                     場所はまったく違う、群馬県。長野原草津口から坂を上っていく。草津温泉との分岐を右手に取るコースだ。
                     僕はずっと前から野反湖という場所に興味を持っていた。それなのに今まで一度も足を向けたことがなかったのは、ルートがピストンコースになるからだった。僕はピストンコースが好きではない。プランニング時点でルートにピストンができることを極度に嫌う。だからピストンになる場所にはまったく行かないのだ。
                     それなのに、自分の心のなかで「行ってもいいかな」と思ったのはある種チャンスだ。自分で自分の気持ちを評価するのはたいがい気色悪いが、自分の気持ちのベクトルが向いているときでもない限り行こうという気になるものではないと判断できた。

                     吾妻(あづま)に行こうと思っていたのが吾妻(あがつま)に化けた、とでも言うところか。

                     いよいよきょう、あすの天気予報をチェックした。
                     週間予報の週末の天気がだんだん悪くなっていくのは気づいていた。が、ついに群馬県にはあす雨マークがついてしまった。
                     マークがついているのは15時以降。だからそれまでに上がればよいのだろうけど、野反湖に行くにはずいぶんと山坂道を上って行かなくちゃならないはずだ。正直僕の力量では時間が読めない。車で行くならずぶ濡れもありだが、輪行でずぶ濡れはなしだ。実際に何時から降り始めるのだろうか。
                     と、そんなことまでも考えながら何の気なしに福島の天気も調べてみた。驚くことにこちらは晴れだ。雨のマークは微塵もない。

                     そんなわけであすのルートは急きょ、吾妻(あがつま)から吾妻(あづま)へと戻った。
                     作ってはおいたが放置していた磐梯吾妻スカイラインのルートも引っ張り出してナビに入れ、列車の乗り継ぎ時刻も調べた。

                     そんなわけで、岳温泉から浄土平へ抜けるコースへ行ってこようと思う。

                    小淵沢駅の駅そば

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                       特に駅そばフリークというつもりもないのだけど、輪行サイクリングや鉄道旅に出かけると、「どこかの駅でそばが食べられるかなぁ」などと考える。
                       ごくごく稀に、「○×駅の駅そば」を目的にサイクリングしたりもする。特殊なことではあるけれど。

                       鉄道旅での食という観点で取り上げられるのは、駅弁だ。
                       テレビ番組だって駅弁のキーワードで検索すれば引っかかるし、地域や旅の特色は薄れてしまうがデパ地下やスーパーでの駅弁フェアが相当な頻度で行われていることを考えれば、その知名度と一般的興味は圧倒的なのだろう。
                       対して、駅そばはテレビ番組になることもないし、デパ地下やスーパーで取り上げられることもない(そりゃそうだ)。
                       ちなみに僕は旅の過程で駅弁を食べることはほとんどない。グループで行動しているときにいっせいに配給されるとかこれを食べようと最初から決めているとか、いずれにしてもひとりではないときだ。

                       タレントではないのだけど、鉄道番組になるとその姿をよく見る南田裕介氏という人がいる。ホリプロのマネージャなのだが、鉄道番組には多数出演している。
                       先日、BS-JAPANのNIKKEIなんとかって番組で氏を見た。経済番組での氏の存在はなかなかイタい場面もあったが、氏も「駅そば好き」を宣言していた。
                       その話題の延長で、氏が挙げた駅そばは「小淵沢駅の駅そば」だった。

                       正直、僕は駅そばはどこのものもうまい(ある意味僕の味覚はほとんどアテにならない)と思っているので、「ここの駅そばはいい」という話題を出されると気になってしまうのだ。
                       この夏、麦草峠へのサイクリングをした帰りの輪行で小淵沢からホリデー快速を利用した。そのときの乗り継ぎ時間が約40分。番組を見たのがそのあとだったのでとても悔やまれた。知っていたら食べたのに、と思った。その日は時間を持て余すようにホームのドア位置で立っていただけだった。

                       そして先週末。塩尻から中央線での輪行帰宅。
                       でもこのときの小淵沢での乗り継ぎ時間はわずか7分。しかも諏訪湖での花火大会の影響で車内は大混雑、列車は遅延、小淵沢に着く頃には車内はガラガラになったが、乗り継ぎ時間はまったくなくなり、小淵沢発の列車が接続を取って待ったくれている状況だった。
                       輪行袋を抱えた状態で跨線橋を駆け上がる乗り換えだったから、そば屋がどこのホームにあるのかすら確認できずに終わってしまった。
                       なかなかうまくいかない。

                      伊那・奈良井/その2 (2012-09-01)

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                        本日のコース(その2)

                        伊那→権兵衛トンネル→奈良井→塩尻


                         実は今回のルートを考えるのにずっと悩んでいたことがある。権兵衛峠だ。
                         権兵衛峠は伊那谷と木曽谷を結ぶ中央アルプスを越える峠で、ここ伊那から奈良井に抜けようとする際に通るべきルートだ。

                         現在は権兵衛トンネルという高規格トンネルが貫かれた国道361号がルートにあたる道である。
                         権兵衛峠のはるか下、4.5kmにもおよぶ長大トンネルだが、このトンネルが開通して10年にも満たない。
                         それまでは権兵衛峠を越える権兵衛街道が国道361号でもあった。冬期は当然のように通行止め、すれ違い困難箇所も多く土砂崩れなどの影響もよく受ける道だったようだ。
                         権兵衛トンネルとその前後の高規格バイパス道路が開通すると、かつての権兵衛街道は国道361号の指定を解除され、それでも林道として供用されている。しかし台風による土砂崩れの被害を受けた道は冬期閉鎖の規制解除の時期になっても通行止めとされたままで、そして現在に至る何年もそのゲートを開くことがない。
                         すでに権兵衛峠は廃道化している──そういう話だ。

                         信州の何とかスポット百選──とても眺望に優れた場所であるらしい、権兵衛峠。
                         道は国道だったこともあり全線舗装。ゲートやバリケードを突破し、走破している自転車は少なからずいる。僕の自転車はロードバイクではあるが、わりとダート砂利道でも平気で突っ込んでいってしまうので、タイヤがすべって走れないような砂利道でなければあまり気にしない。しかし状況はよくわからない。路面状況と野生化の状況だ。
                         それで最後の最後まで悩んでいた。

                         実は昼食のローメンを食べた場所にみはらしファームを選んだのにはもうひとつ理由があった。見晴らしファームが権兵衛街道の途中にあるのだ。
                         つまり、僕は権兵衛峠に行こう、という意識を持っていた。

                         ローメンを食べたみはらしファームを出発した僕はそのまま権兵衛街道の上り坂を上った。
                         みはらしファームを出発してからすぐ、激坂がはじまった。食べたエネルギーも使い果たしてしまいそうで、いつまで続くのだろうと心配したが、しばらくすると傾斜は緩くなった。道路は狭く路面状態も良くない。林道だからか手書きの「警笛鳴らせ」の標識がいくつもあった。国道だったころもこの手書き標識があったのだろうか。
                         緩くなってからの坂は傾斜が均一だった。実際緩すぎるくらいで、このペースで1500m以上の標高まで上がるにはいったい何キロ走らなくてはならないのだろうと思った。ナビについている高度計は10m単位だが、なかなかその10mが上がらなかった。
                         そんな状態で距離をずいぶん走っているので時間もかかった。なかなか通行止めのゲートが現れない。確かみはらしファームから上がった少しのところの通行止めの案内板には、そこから8.7km先で通行止めとあった。8.7kmがとても長く感じた。でも考えてみればそれはそうだ。平地で走ったところで30分近くかかる距離だ。傾斜が緩いとはいえ山道なのだからそれなりに時間がかかるのは必然だ。
                         途中に2箇所くらいゲートがあった。それらは開いていた。そして8.7km走ったのだろうか、閉ざされたゲートとその前に簡単なバリケードが作ってあった。
                         通行止めのゲートには、熊に対する注意がくどいくらいに書かれていた。


                        通行止めのゲート



                        ゲート突破ポイントはここ


                         ゲートの反対側にはものすごい光景が広がっていた。廃道化、という言葉が如実に感じられた。あきらかに、もう誰もこの道路を管理しようとする意思がないことが感じられた。
                         通行止めのゲートが閉ざされた瞬間からおそらくそのままであろう路面は荒れ果て、アスファルトを突き破って路面に草が茂っていた。何回もの季節を繰り返しているのだろう枯れ枝が散乱していた。崩落もずいぶん起きているようで人間の頭よりも大きな礫が転がっていた。
                         少なくともふつうにロードバイクに乗っている人が通るべき道ではない。せいぜいシクロクロス車、まともに考えるならMTBが正解だ。スポークに荒れ放題生えた草や路面を埋め尽くした枯れ枝がからまり音を立てる。茎の硬い草がチェーンとスプロケットのあいだにからまったり、枯れ枝がママチャリの鍵のごとくスポークを横切りフレームに押さえられたり、そのたびにペダルは動かなくなった。いちいち自転車から降り、からまったり引っかかったりした草や枝を取った。


                        廃道化している権兵衛街道


                         このときの自分は高揚とのん気という著しく危機管理意識の欠如した状態で進んでいたのだろう。自転車にからまる草や枝を払い、すでにアスファルトを埋め尽くしてしまった土がフレームやブレーキのあいだに堆積することを気にもせずただ進んだ。山道を行くロードバイクはあまりにも静か過ぎる。やがて権兵衛街道をあきらめる事態に陥った。
                         見通しの悪い右カーブを越えた瞬間、僕の目の前を素早く影が横切った。一瞬吹いた風に枝が揺れたのではないことくらい、素人の僕にでもわかった。ガードレールにサルがいた。1匹。僕の自転車が少しずつ近づくと、サルはガードレールから崖にある木の幹へと飛び移った。俊敏で確実だった。
                         道が廃道化すれば周辺環境が野生化するのも当然だった。あとから調べてみればここ権兵衛街道の通行止め区間はサル天国らしい。自転車乗りは特にここ最近サルに出会うようだ。情報もなければ経験値もない僕はここのサルたちが何もしてこないのか襲ってくるのかわからなかった。現れたサルにどう対応していいのかがわからなかった。
                         ここでやめよう──。
                         僕の前を横切った1匹のサルのほか、どうやらさらに4匹がいるようだった。5匹のサルに囲まれたらどうすればいいのかわからなかった。僕はここで権兵衛峠をあきらめ坂道を引き返した。最初にサルの影を見た見通しの悪いカーブを過ぎると、知らず知らずのうちにペダルを強く踏んでいた。
                         ゲートにたどり着くまでが長く感じた。これだけ往来のない場所だからゲートの前後でそれほど状況が変わるということもないのに、ゲートの向こうとこちらで安心感が違うように感じた。ゲートの脇を抜け、まるでどこかから現世に戻ってきたような安堵をした。ナビを使って現在の国道361号権兵衛トンネルを設定し、一気に下った。

                         結果からすれば熊が出なくてよかったとも言える。サルだって襲ってこなくてよかったと言える。状況だけ見ればこの道を先月だって自転車で通過している人が確かにいる。そしてやはり同様にサルに遭遇しているようだ。しかしながら明らかに僕は準備不足で経験不足だった。音の出るものを持ってきてもいない、複数人で来ていない、何より山で野生動物に遭遇したときの対処法を知らない、無知無謀だった。


                        かなり下ってたどり着いた国道361号


                         ここまで走り続けた道から比べると驚くほどきれいで高規格な道だった。国道361号は交通量こそ多くないものの、乗用車、大型トラック、ダンプ、あらゆる種類の車が走っていた。そして速度がかなり速い。これだけの路面、車はすべるように走るのだろう。伊那から木曽に向かって道は緩やかに上っていた。地形は急峻な谷がいくつもえぐられている。その上をまっすぐに貫くよう橋がかけられている。旧国道361号権兵衛街道が谷から逃げるように山肌に沿ってつづら折を繰り返すのと違う。
                         権兵衛峠の下を一気に貫く権兵衛トンネルが見えてきた。果たして僕はこの距離におよぶトンネルを越えた経験があっただろうか。


                        権兵衛トンネル約4.5km


                        この鉄塔がもしかすると権兵衛峠だったのだろうか


                         権兵衛トンネルはこれはこれで恐怖だった。救いは交通量が少ないことだったが、トンネル内も伊那から木曽に向かって上りでそうやすやすと速度が上がらない。突入から抜けるまで20分くらいかかったんじゃないだろうか。それだけ時間を要すれば、どんなに交通量が少なくたって何台もの車には抜かれてしまうのだ。
                         トンネル内の道路はご丁寧にセンターラインにオレンジ色のポールが立てられていた。ポイントポイントにということではなくトンネル内全線にわたって施されていた。おかげで、僕を抜かす車は自車線内で追い越しを完結しなくてはならない。自転車を追い越すとき、多くの車は対向車とのタイミングを計って、反対車線に大きくはみ出しつつ追い越してくれるが、この権兵衛トンネル内はそれができなかった。大型トラックやトレーラーに抜かれるときは本当にいやだった。ドライバーだっていやだったと思う。


                        恐怖の権兵衛トンネル内


                         トンネルをやっとのことで抜けると、左から旧国道権兵衛街道が合流してきた。僕が本来走って下りてこようと思っていた道だった。
                         ここから先、奈良井ダムを経由し、旧奈良井宿へ向かおうと思っていたこともあり、トンネルの出口で国道361号を外れ、並行する旧道を走った。


                        権兵衛トンネル木曽側口
                        権兵衛トンネルと右に旧峠道


                        旧道は現国道と何度も交差しながら進む
                        現国道は橋とトンネルで一直線に進む


                         奈良井ダムへ向かう県道に入るとパラパラと小雨を受けた。そう、雷雨が起きるかもしれない、という予報なのだ。
                         えぐられた谷に作られたダムは細長いダム湖を要していた。目ぼしい景観もなければ特に観光資源でもないらしく、ダムを見に来る人もいないようだった。ときおり通る車は国道19号から国道361号へショートカットするために通過しているだけだった。あとは派手なリアウィングをつけたスバルインプレッサが何度が往復していただけだった。




                        奈良井ダム


                         奈良井ダムから坂を下れば国道19号に出る。
                         うわさには聞いている、「木曽高速」などと揶揄される片側一車線の一般国道である。
                         とりあえず奈良井宿に行くだけだから1km程度しか走らないが、なるほどその走りにくさは実感できた。幹線国道ゆえの激しい交通量、比率で見ても大型車がかなり多い。路肩はあまり余裕がなく車線幅も大型車であればいっぱいだった。ものすごいスピードで追いついてしまった大型トレーラーが自転車に会ってしまった不遇にイラつきを感じながらあまり減速もせずに抜かしていった。奈良井宿への入口の踏切を見たとき、ほっとした。


                        奈良井宿への踏切


                         ここで自転車を降り、奈良井宿のなかを押しながら歩いた。






                        奈良井宿


                         奈良井宿は楽しめた。
                         まだまだ妻籠・馬籠に比べたら名前も知れていないのか落ち着いた雰囲気のなか街歩きができたように思う。
                         奈良井駅の駅に自転車を立てかけ、列車の時間を調べた。駅舎も宿場風情にあうような建物だった。もしかしたらかつてはこんな立派な感じではなかったかもしれない。そうだとすればそれも見てみたかったが。


                        きょうのゴール、JR中央西線奈良井駅


                         列車の時間を調べると、1時間以上も待つことがわかった。
                         もともと列車本数の少ない区間だ。普通列車の状況はよくなく、18きっぷのシーズンになるとJR東海静岡区間同様、混んでいる、時間がかかる、乗り継ぎがうまく組めないなどなど評判がよろしくない。
                         ──もしかして塩尻まで走ってしまえば、中央東線のひとつ前に乗れたりするのだろうか。
                         ケータイで調べてみると奈良井から乗り継ぐ列車の前に一本、東京まで乗り継げるダイヤがあった。

                         どうしても木曽高速こと国道19号を走らなくちゃならない。旧道のようなものがあれば──そういった道の多くは駅の周辺や、旧宿場町だったところにあった──そのたびに旧道を選ぶようにした。
                         結果無事に塩尻駅までたどり着いた。そういえばあれから雨に降られることもなかった。

                         まだ列車の時間まで余裕があった。塩尻駅の待合室に駅そばを見つけた。うれしくなってそばを食べた。


                        塩尻駅


                        駅そば 待合室と改札内側にもカウンターがあった


                         人が多かった。特急停車駅でもあり、交通の要衝駅だから混んでいるのかと思った。しかしそうではなくどうやら諏訪湖で花火大会があるらしい。
                         発車時刻が近づくとホームにどんどん人が増えてきた。運びきれるのか?──と思った。
                         いざ入ってきた電車は都心の中央快速線で走っているオレンジ色のE233系だった。ふだんのダイヤは115系だろうに東京から借りてきたのか。見慣れた電車には「小淵沢」と見慣れない行き先が表示されていた。
                         扉が開くと車内もいっぱいだった。輪行袋を抱えた僕は、E233系でよかった、と胸をなでおろし、帰路についた。

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