森林浴の旅。
コースはこんな感じ。
鹿沼運動公園を起終点に、小来川までひとまわり。
古峰ヶ原街道の中腹にある古峯神社は僕が好きな神社のひとつだけど、時間の都合で今日はなし。あれだけの坂道、僕の脚では時間が読めないからね。
ルートはコース図を時計回りにした。
鹿沼運動公園から西側に出て県道177号で北上する。僕はこの道がはじめてだ。
最初は立派な二車線道路だったけどいつのまにか車線すらなくなる。緑に覆われ手付かずの地帯に足を踏み入れた感があった。
そう思わせたのは、田畑がなくなり人家も見えない、そして電柱と電線が消えたからだ。まさかこんな場所で電線を地中に埋めているということもあるまいから、集落やひと気のまったくない場所なのだろう。
人家、電柱のない光景は秘境の峠越えのよう
走っていると遠くに大きな口径のトンネルが姿を覗かせたり、高いところに真新しい橋梁が目に留まる。工事中なのかそばによることができない。この県道の新しい道なのだろうか。途中まで高規格だった道路があのトンネルや橋につながって、一直線の道路になるのかな。
大口径トンネル ずいぶん手前で反対側の入口も見た
高いところを通る橋
ここはトンネルと橋の高さ関係がぜんぜん違うけど、
つながるんだよねえ
とはいえ、この道は秘境の感覚が満載だ。ひと気のないこの一帯は高規格の新しい道路で貫かれてもあまり変わらないかもしれない。
今日もソニーのポータブルナビ、NV-U37を持参。上のルートナビで作ったルートをインポートして走っている。このナビ上に浅間神社というのが表示されているのだけど、そこに見えるのは藪。社も鳥居も目に付かない。どうなってるんだろう。
現場で見つけられなかった浅間神社
さて秘境県道177号も終わり、久我の集落からゴルフ場の間を抜けて大芦川ぞいの古峰ヶ原街道こと県道14号に出た。
今日はこの道で西大芦地区まで行き、古峰ヶ原へ向かう道と別れ小来川へ向かうつもり。
相変わらず大芦川は澄んだ水が勢いよく流れる。川沿いを走っているだけで涼しさを感じる。
今日は朝こそ梅雨の雨空が残っていたけれど、時間が経つにつれ晴れ間が覗いてきた。やがて日差しが強くなり気温も上がり走るのが億劫なほどながら、大芦川から吹くその涼風がとても心地いい。
清流大芦川
ナビを見ながら走っていたので見失うことがなかったのだけど、西大芦での小来川への分岐には青看がなかった。あまり地元以外の人が使う道でもないのかな、「わかってるだろ?」的ニュアンス。
ナビなし地図だけでもし来ていたら、僕はしばらく古峰ヶ原方面へ進んでしまったかもしれない。ちなみに小来川への道へ曲がったところに青看で「↑日光」の表示があった。なぜに曲がった先に?
この西大芦から小来川に抜ける道も今日はじめて走った。
ちょっとした峠道だ。
息を切らせながらピークまでたどり着くとちょうどそこは日光市と鹿沼市の市境のようだ。
名前はないようだけど峠がちょうど市境
うっそうとした緑の森の中を進む道
坂を下ると小来川。
小来川は日光・今市、清滝、鹿沼、古峰ヶ原からの道が一箇所に集まる要衝のような交差点を中心に町がある。
僕はコースを時計回りに回るため、ここを鹿沼方面の県道149号に曲がる。
ちなみに日光へ抜ける道は日光宇都宮道路の日光ICの上に顔を出し急降下、日光駅前に出る。清滝に出る道は滝ヶ原峠を越える。滝ヶ原峠に僕はまだ行ったことがない。この小来川から清滝に抜ける道だけにすごく興味があるのだけど、あまりの激坂が続くと聞いていてなかなか足が向かずにいる……。
鹿沼に抜ける県道149号は下り基調でありながらあまりスピードが乗ってくれない。それほど斜度がないのか風が吹いてきているからなのか。僕は乗り切らないスピードながらもペダルを回すのがかったるいのでだらだらと下っていった。
そして板荷に出ると一気に視界が開けた。田畑が広がり、明るい景色だ。
西側から川沿いに坂を下ってきた県道149号の反対側に、東側、今市方面から東武日光線の線路が坂を下ってくる。開けたこの場所に下ってくる東武線の線路は、有名な撮影ポイントらしい。
広がる田んぼと東武線の線路
しばし県道を離れ田んぼの中や線路沿いの道を走ってみる。ナビがあるゆえこういった小道も散策がてら入りやすい。
東武線の電車でもやってくれば写真でも撮ろうと思って走っているけど、なかなかそううまくもいかない。
そのうちに県道に引き戻され、そのまま鹿沼を目指して進んだ。
板荷の線路沿いの小道
僕は北鹿沼の駅に立ち寄ってみようと県道を離れた。
板荷の駅は輪行でも何度か利用したことがあり、昔ながらの東武の木造駅だった。無人化され、取り壊された古い駅舎から券売機とパスモタッチ機の雨除けとしてだけあるといった小ぶりのプレハブ駅舎に建て替えられている例が多いなか、板荷の駅舎はそのまま残されていた。
じゃあ北鹿沼の駅はどうだろう。
東武日光線北鹿沼駅
ここはプレハブ立替だった。
何かを期待した感もあったけど、これはこれで仕方がない。
それでも、サイクリングでの駅めぐりは僕には楽しい。
さて、鹿沼運動公園に戻ろう。
北鹿沼を過ぎるともう市街地の様相になる。区画整理された宅地には真新しい住宅も並ぶ。人も車も増える。
ちょうどお昼過ぎ。日曜日の部活を終えた中学生だろうか。ママチャリで坂の多い街を力強く登りながらみんな帰っていった。